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編集部おすすめ! 40代・50代の方向け 中高年のお仕事特集

人は一生に何回転職するのか?

2016年 3月 18日

ルーセントドアーズ株式会社

就職して定年まで1社で勤め続ける人は、37.3%

 いったい世の中の人は、一生のうちに何回転職するのか?気になる割に、あまりよくわからないその答えを調べてみました。まず、仕事人生の中で一度も退職したことがない人の割合は、37.3%(出典:リクルートワークス研究所「ワーキングパーソン調査2014」)。ざっと、40%というのが実態のようです。この調査は、年齢や性別などで細かく分かれているのですが、上記の数字は、正社員で60歳~69歳までの人のうち、転職をしたことがない人の割合を指しています。実際には、60歳や65歳で定年を迎える人も多いので、実態より少し低めに出ていると思われます。ちなみに正社員で50歳~59歳までの場合、転職経験がない人の割合は47.8%でおおよそ半分となります。こちらのほうが実勢値に近いかもしれません。

また、この数字には別のバイアスが混ざっていて、あくまでも現時点で60歳になる前後まで働いた人たち(1955年生まれ、就職した時期が1970年代後半の人たち)の生涯転職経験であって、その世代の会社観や仕事観が色濃く反映されています。逆に言うと、現在20代・30代の人たちが、将来どれくらい転職するのか、あるいは定年まで1社で勤め上げるのかは、まったく不透明です。

しかし、今後明らかに1社で勤め上げる人が急激に減っていくであろう予兆はすでにこの調査にも表れています。たとえば、

現在、正社員で50歳~59歳の人のうち転職経験がない人の割合 47.8%
現在、正社員で35歳~39歳の人のうち転職経験がない人の割合 45.3%

という数字です。
 普通に考えると、一度も転職したことがない人の割合は、年をとればとるほど減っていくはずです。キャリアアップや家族の介護、会社の倒産や知り合いからの誘いなど、当たり前ですが、年齢(時間)が経過すればするだけ、1社で働き続ける可能性は低下するはずです。それが20歳近く年が離れているにもかかわらず、年上世代のほうが「転職ゼロ回」率が高く、年下世代のほうが低くなる=より転職を経験している、という逆転現象を起こしているのです。仮に年下世代を40歳(1975年生まれ、就職した時期が1990年代後半)と置くと、上記の60歳世代との価値観の急激な変化が読み取れます。年齢が上がれば上がるほど「一度入社した会社はめったなことでは辞めるものではない」という、会社への忠誠度が高い傾向があるのではないかと考えています。

 転職の相談を受けていて「転職するというと、親からひどく驚かれた」とか「育ててくれた会社に申し訳がないと止められた」という話をたまに聞くことがありますが、この数字から推測できる世代ギャップを考えると、当然のことかもしれません。

平均転職回数は全世代平均で2.8回

 さて、今回の本題に戻ります。世の中の転職回数の平均値は?という問いへの答えは、2.8回となっています(上記「ワーキングパーソン調査2014」)。これは上記の「転職ゼロ回率」と逆で、本来的には年齢が上がれば上がるほど回数は増えていきます。実際の数字を年齢別に見てみましょう。

現在、正社員で25歳~29歳の人の平均転職回数 1.5回
現在、正社員で30歳~34歳の人の平均転職回数 1.9回
現在、正社員で35歳~39歳の人の平均転職回数 2.3回
現在、正社員で40歳~49歳の人の平均転職回数 2.7回
現在、正社員で50歳~59歳の人の平均転職回数 2.7回
現在、正社員で60歳~69歳の人の平均転職回数 2.7回

 ここでも年齢傾向がくっきり浮かび上がりました。20代から40代までは転職回数が漸増していきますが、40代から60代までは、約30歳の差があるにもかかわらず、平均転職回数はベタなぎの状態です。実際には、年齢が上がるほど「転職をする人の転職回数」は増えているのですが、逆に年齢が上がるほど「そもそも転職しない人」も増加しているので、相殺されてこのような平均値になっています。ここにも世代による価値観ギャップが表れています。このまま時間が経過したら、現在35歳の人が60歳になる頃には、60代で2.7回という現在の数字は大幅に上昇すると予測されます。猛烈なスピードで転職当たり前時代が加速している、ともいえるかもしれません。

転職回数は何回まで企業に許容されるのか?

 ここまでの数字はあくまで平均値でした。実際には、分布があります。そして、実際的に重要なのは転職回数と企業からの見られ方の相関性だと思います。まずは、もっとも中心的な世代である30歳~34歳で、転職回数別の分布をみてみましょう。

<平均値>
現在、正社員で30歳~34歳の人の平均転職回数 1.9回
<分布>
転職回数1回 48.8%
転職回数2回 24.3%
転職回数3回 16.0%
転職回数4回 6.0%
転職回数5回 4.8%
転職回数6回以上 0.3%

 どう感じられたでしょうか?平均値が1.9回と言っても、30代前半では約半数は1回だけで、ほぼ平均値に近い2回という人は24.3%で、多数派ではありません。逆に4回以上転職をしている人も11%いますが、極めて少数派と言っていいと思います。

 本来であれば、ここで「転職回数別の転職成功率」をお知らせできればいいのですが、残念ながらそのデータはありません。しかし、日々リアルに転職に立ち会う仕事をしている実感値としてお伝えすると、企業が候補者を見る観点は、複数の項目で構成されています。

 企業が応募者を判断する大きな要素としては、年齢、学歴、転職回数、転職理由、在籍企業ごとの在籍年数、スキル・実績などがあげられます。転職回数に関連するポイントだけで言うと、特に、転職理由の合理性や、在籍期間を重視する企業が多いのではないかと思います。たとえば、同じ32歳で、同じ転職回数2回(現在が3社目)であっても、

●Aさん 32歳・転職2回
1社目:1年
2社目:7年
3社目:1年

という人と、

●Bさん 32歳・転職2回
1社目:3年
2社目:3年
3社目:3年

という人では、少し企業からの見え方が違ってきます。多くの場合、Aさんはメインとなる経験が2社目時代(7年間)にあり、直近の3社目の在籍期間が1年間だけなので、風土や方針、あるいは給与制度など条件面の食い違いがあったのだろうか、その事情が知りたい、という見方になります。

 逆に3年ごとに転職しているBさんのほうは、メインキャリアが見えづらく、また同じような期間サイクルで転職しているために、人事からすると、「うちも3年でやめてしまうかもしれない」と、その人の仕事観や転職理由や志望動機に敏感になる、という具合です。

 単純に転職回数は何回までならOKなのか?という観点ではなく、上述したような「企業からの見え方」を予測して、どのようなプレゼンテーションするべきか、と考えたほうがいいかもしれません。

●メインキャリアの説明(一番強みだと考える経験・スキル。直前の仕事に限らない)
●転職をした理由(やむを得ない事情や納得できる内容か?)
●なぜ貴社を志望するのか?(長く働けない事情があるのか)

 上記の3点は重要事項なので、面接などで必ず出てくる質問だと仮定して、転職する際には、ぜひ事前に特に入念に想定回答の準備をしていただければと思っています。転職回数は、ハンデになりやすい要素の一つですが、面接の場での伝え方によって、その印象を大きく変えることは可能です。

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ルーセントドアーズ株式会社

ルーセントドアーズ株式会社は、「すべての人が輝ける社会へ。」をコンセプトに、35歳以上のミドル層の転職支援サービスを展開しています。通常の転職サイトや転職エージェントと異なり、匿名の職務経歴を、求人非公開企業の経営者1万5000人に直接打診することで、思いがけない出会いや期待との出会いを生み出し、新たなキャリアの可能性を広げるサービス「CareerRelease40」を運営しています。