編集部おすすめ! 40代・50代の方向け 中高年のお仕事特集

「産むかも」という呪縛から解かれた瞬間、生きやすくなった ”えとみほさん”さんが語る、仕事と人生の選び方

2017年 10月 10日

laxic

主婦のパート感覚から始まったキャリアのスタート

編集部:江藤さんの経歴を拝見すると、「Snapmart」に至るまで、色々なことをご経験されていますよね。キャリアの選択はどのようにされてきたんでしょうか?

江藤 美帆さん(以下、敬称略。江藤):毎回「面白そう」って思ってやったことのひとつがビジネスになっている感じで、すごくじっくり考えて転職しているわけではないかもしれません(笑) 最初のキャリアは海外留学から帰国してのスタートだったのですが、日本では特定の時期にしか採用がなく、TECH系のライターをやったり、翻訳業をしたり、いまでいうコワーキングスペースを作ってみたり、色々なことをやっていました。実は、学生結婚をしていたので、最初は主婦のパート感覚だったかもしれません。


編集部:留学や学生結婚を経て、コワーキングスペースを作った…… とサラッとすごいキーワードがたくさん出てきました! 多くの人にはハードルが高いというか、なかなか出来ない気もしますが……

江藤:今でいうコワーキングスペースである自習室は、自分が資格試験の勉強をしているときに「こういうのがあったらいいな」と思って調べたらできそうだったので、物件を下見しているうちに夢がどんどん膨らんじゃって…… 気づいたら契約のハンコを押してました(笑) 確かに会社に勤めていると、何かを始めるときはハードルが高く感じるかもしれませんが、そこまで資本もいらず、借金を背負うわけじゃなければ、やってみればいいじゃんって思います。


編集部:確かに、今は「週末起業」とかもありますし、副業もOKな会社もありますから、起業のハードルは低くなっているかもしれませんね。

江藤:そうですね、まずは仕事を続けながら朝晩の空いた時間でできることから始めてみる、というのでもいいと思います。 クラウドファウンディングもありますし、いまは人の共感が得られればなんでもできるいい時代だと思います。

学生結婚から3度の結婚で得た、心地よい夫婦コミュニケーション術

編集部:最初に学生結婚と伺いましたが、今は3度目のご結婚とか……?

江藤:お恥ずかしながら…… 1回目は、単純に結婚するのが早すぎました。最初はただの学生だったのが、フリーになってバンバンお金を稼ぐようになって、旦那さんとしては困惑した部分はあったと思います。自分の考え方もどんどん変わっていって、意見が合わないことが増えて、どうしてこうなったのかわからずとても辛かったです。


編集部:「女性が稼ぐこと」については、男女の関係性においては影響する部分があるかもしれませんね。

江藤:1度目の失敗もあったので、当時は、女性は稼がない方が良いのかなと思いました。お金を稼いでいると、旦那さんにも我慢できなかったり傲慢になったりしていく気がして。でも、今みたいな時代は男女が同じくらい稼いでいるのが普通になりつつあり、逆に自分が稼いでないと、旦那さんに何かあったときにサポートできないんですよね。それに、稼いでないと言いたいことが言えないのは、精神的に良くないし健全じゃない。だから女性が稼ぐことは、男性にとっても女性にとっても良い事なんじゃないかなと思います。


編集部:その後、2回目、3回目のご結婚があったわけですが……

江藤:2回目は結婚式だけしてすぐ終わってしまったのですが、そこでもう自分は絶対結婚しちゃいけない人なんだなと思って、30代の大半は独身だったんです。ところが、いまの旦那さんと出会ってしまったんですよね。本当に神様みたいな人なんです(笑) 仕事はもちろん応援してくれるし、家事をやってほしいとかもないし、好きなことをやっていいよという感じで、一緒にいるための努力をなにもしなくてもいい。こんなに気楽な関係があるんだなと、ある意味衝撃でした。


編集部:女性の仕事を応援してくれるのは嬉しいですよね。社長業で忙しい中、旦那様との家事の分担や良いコミュニケーションを取るコツはありますか?

江藤:決まりごとはほとんどないですが、家事が溜まってきたら「いまから30分家事やるぞ! よし!」ってタイマーをセットして2人でやっています(笑) 終わってなくても止めるのがコツでしょうか。分担は適当で、ごみ捨てとかは旦那さんですね。良い意味で適当にやるのが良いのかなと今は思っています。


編集部:適度な「適当」って本当に必要ですよね! 女の人はどこかで家事にもプロ意識を持ってしまって、完璧を自分にも旦那さんにも求めてしまうのかもしれません。

江藤:うちの旦那さんは九州男児なので「男の人が働いて、女の人は家を守る」という価値観が根強いんです。最初にそれを知ったときには感動でした。私は北陸の富山出身なのですが、共働きがほとんどで、お母さんが子育てから家事まで全部やり、外に働きにも行く。同級生が「子どもが生まれたときは働けないから、その間だけ電気代を旦那さんに出してもらった」という話を聞いたときにはびっくりしちゃいました。本当に「女性活躍」というワードは良い面もありますけど、「仕事も家事も育児も」なんて無理ですよね。男の人は男の人で、大黒柱の役割を放棄できない一方で、育児にも参加しなくちゃいけなかったりと、女性も男性も、仕事も家庭も中途半端になってしまって、ジレンマを抱えている人が多いんじゃないかと思います。

40代、女性が陥る”呪縛”からの解放と
これからのビジョン

編集部:以前ブログか何かで「もしかしたら子どもを産むかもしれない」と思っていたけど、43歳になった時に「よし、仕事を頑張ろう!」と思ったと書かれていたのがとても印象的で。女性の多くが、「産むかもしれない子ども」のことと「仕事」の狭間で悩んでいると思うんです。

江藤:私も何回か子どもを産みたいなと思ったタイミングがあったのですが、30~37歳のときは1度目の起業をしていたこともあり、仕事と育児を両立できる自信がなかったんです。38歳で再婚したときに、一度だけ不妊治療にも行ってみたのですが、朝7時に病院に行って昼までずっと待っていなくちゃいけなかったり、タイミングに合わせて病院に行かなきゃいけなかったり。それを毎月繰り返すなんて、普通に働いていたら絶対無理だなと思って。旦那さんとも話し合って、そこまでしなくていいか、と。ただそれからも「もしかして」「万が一」という思いがうっすらとはあったのですが、42歳になったときに「もう子どもを産むことはないな」と、思ったんです。このときは、思いもかけず気分爽快で(笑) 「男の人と同じように仕事できる」というのが一番嬉しかったです。


編集部:仕事を持つ女性にとっては、出産のタイミングって本当に悩んでしまうと思うんです。20代は出産自体がまだ先の話に感じたり、「子どもを産んだら、この仕事を手放す? 他の人に取られる? と感じたり。30代はまた別の焦り。不妊治療も仕事との両立は本当に大変ですよね。終わりのないゴールに精神的にも壊れそうになります。

江藤:ある意味「呪縛」ですよね。私も「いつか子どもを産むかもしれない」と思っていたときには、なんとなく仕事に手を抜いていたかもしれないし、全力を注げない感じもありました。転職したときにも「いま子供ができたら迷惑かけるかな」と思ってしまうことも。「産むかもしれない、両立できるかな」という呪縛がなくなった今、とても生きやすくなりました。オバサン化したのかもしれませんけど(笑)


編集部:「Snapmart」の若い女性社員の方は、どういうライフステージを送って欲しいですか?

江藤:今、社員は女性が大多数です。私以外みんな独身なので、これから結婚や出産のタイミングがある人たちですよね。周りのサポートがあれば仕事は続けられると思うので、続けたいという意思があれば、会社としてはできる限りサポートしていきたいと思っています。もともと11時~16時までのコアタイムを基本としたフレックス制なので、保育園のお迎えも可能ですし、業態として遠隔でもできる仕事も多いので、フレキシブルに対応できると思います。また、最近は職種限定ですが、時短・フルリモートの求人も始めました。


編集部:柔軟に対応が可能という働き方は、本当に女性にとってはありがたいことだと思います!最後に、「Snapmart」のこれからのビジョンを教えてください。

江藤:ビジョンとしては「Everyone is a creator」を掲げています。人は誰でもクリエイティビティを持っていると思うんです。その創造性をテクノロジーの力を使って世の中に発信していきたいなと思っています。ここからSTARになるような人たちが出てくるといいですよね!

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